2016年11月17日木曜日

スポルジョんの妻2




スポルジョンの妻のお話の続きです。
彼女は、30代半ばから、10年近く、病気で寝たり起きたりの生活をしていました。
その中で、貧しい牧師たちに、書物を送る働きをしました。
これは、大きく用いられましたが、自分は霊性が落ちるような苦しみの中にありました。
ある時、「なぜ自分は、こんなに苦しいところを通るのだろうか?なぜ、こんな痛みが送られてくるのだろうか。」と心の中で苦悩していると、真冬なのにコマドリの鳴き声が聞こえてきました。
それは、とても素晴らしい鳴き声でした。
よく見ると、暖炉の中で燃えている樫の木から聞こえてきました。
樫の木が燃える音が、コマドリの鳴き声のように美しく鳴っているのです。
古い樫の木の内奥に閉じ込められていた空気が、燃えるたびに音楽のように聞こえて来たのです。
まだ若い木だった時に、鳥の声や穏やかな太陽の光を浴びてきた木が、年を取り火の中にくべられることによって、そこでしか出せない歌声を解き放っていたわけです。
患難の火が、私たちの賛美の歌を引き出すのだとしたら、私たちは潔められ、神は栄光をお受けになると気がつきました。
冷たく硬い、鈍感な者が、美しい賛美をするには燃える火に取り巻かれなくてはならないと。
「火の中の歌!」と彼女は呼びました。
そして、固く無情な心から美しい和音を引き出すために、患難の中を通るしかないのなら、以前よりも7倍も燃やされますようにと祈ったのです。
素晴らしい奥さんですね。

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